お役立ちコラム

兄弟(姉妹)の身元保証人になるにあたって、気をつけたいこと
実際の事例も交えてご紹介

いわゆる「団塊の世代」も70歳を超え、日本社会ではますます高齢化が進んでいます。

第一次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれた「団塊の世代」は、他の世代に比べ出生数が多く、同年代の兄弟・姉妹をお持ちの方も多数いらっしゃいます。

総務省が2020年9月に発表した統計によると、日本の70歳以上の人口は2791万人と、実に総人口の22.2%を占めるまでになりました。最近では、早いうちに老人ホームなどの施設への入居を検討されている団塊の世代の方も増えているようです。

今回は、老人ホームに入居する兄弟から身元保証人を頼まれたという団塊の世代の方のケースをご紹介します。

兄弟の身元保証を利用したきっかけとは?

ある日、Yさん(70歳男性、奥様と二人暮らし)から当センターに問い合わせがありました。その内容は「2歳年上の兄が老人ホームへの入居を希望しているが、身元保証人がおらず困っている」というものでした。

Yさんのお兄様は独身で、長い間ひとり住まいでしたが、糖尿病を患ってしまい、医師から食事に気をつけるよう指示されました。そこでお兄様は、自立者(介護認定を受けていない方)でも入居できる、食事付きの老人ホームへ入居しようと考えたのですが、ホームから、入居するには身元保証人が必要だと言われました。

ホームの担当者いわく、身元保証人を引き受けるのは家族や親族が一般的とのことですが、お兄様は独身でお子様もおらず、他の兄弟も高齢のため、兄弟の中で一番年下のYさんに身元保証人をお願いすることにしたのです。

一方、Yさんは数年前に脳梗塞を発症し、入院・手術をしました。幸い、脳梗塞はごく軽度だったため、術後の経過は順調で後遺症もありませんでした。ただし医師からは、いつ再発するか分からないので十分に気を付けるよう言われていました。

Yさんは「兄の身元保証人を引き受けたいけれど、万一、脳梗塞が再発したら・・・」と悩んでしまいました。家族もYさんの健康を心配し、身元保証人となることに反対しました。

とは言え、お兄様には他に身元保証人をお願いできる人がいないため、Yさんは悩んだ末、自分が身元保証人になることを決めました。

ところが、Yさんが身元保証人を引き受けることを老人ホームに伝えたところ、年齢を理由としてホームには認めてもらえなかったのです。

ホームの担当者からは以下のような説明がありました。

 

●当ホームでは、70歳以上の方を身元保証人に指定することは認めていません。

というのも、入居者と同程度に高齢の方が身元保証人となった場合、今はよいかもしれませんが、数年後・十数年後に入居者に対応を要する事態が生じたときに対応してもらえないおそれがあるからです。

●具体的には、例えば、入居者が夜間に具合を悪くされ、緊急搬送されるようなことになった場合に、きちんと連絡がとれ、場合によってはすぐに病院に駆けつけてもらいたいのです。

また、そのようなケースではその後のお金の管理なども含めて関わってもらう必要が出てくるかもしれません。

●しかし、身元保証人が高齢の場合、そのような役割を中長期にわたって担っていただくのは酷ですし、現実的でもありません。そのような考えで、当ホームでは、できれば入居者より10歳以上若い方を身元保証人に立ててもらっているのです。

 

担当者から「ほかの親族でもう少し若くて身元保証人になれる方はいないか?」と言われたYさんは困ってしまいましたが、インターネットで調べたところ、身元保証人を引き受けるサービスを提供している法人があることを知りました。

Yさんは早速お兄様にそのことを伝え、お兄様には当センターの「総合身元保証サポート」をご利用いただくこととなりました。

お兄様も、かねてからYさんの体調を心配されており、自分のことでYさんに負担をかけたくないという思いをお持ちでした。

そこで当センターをご利用いただいたところ、老人ホームへのスムーズな入居が可能となり、お兄様もY様も、お互いに不安を解消することができました。

残念ながら、その後お兄様は病気で入院・手術をされ、一度は回復されたものの、のちにご逝去されました。

当センターではその際、緊急搬送時の駆けつけや病院における身元保証人引き受け、入退院時の諸手続き、手術の立ち会いなどをサポートしました。お兄様の容態は当センターから随時Yさんにお伝えし、お兄様はYさんや親族に見守られつつ、最期のときを迎えられました。

お兄様のご逝去後は、当センターが、生前に伺ったご希望にそって葬儀や納骨の段取りを行い、年金の停止など行政への届け出、施設利用料や入院費の清算など、諸々の事務手続きを全般的にサポートしました。

緊急時の対応や煩雑な諸手続きなどを当センターが代行したことにより、Yさんからは「おかげで兄は安心してホームでの生活を送ることができた。私も安心だったし、兄の死後も供養に専念することができ、とても助かった」というお言葉をいただきました。

全体のまとめ

Yさんのように兄弟姉妹が高齢の場合、施設への入居や病院への入院に際し、身元保証人として認められないというケースは少なくありません。

また、身元保証人として認められた場合も、自身の健康や生活への不安を抱えながら兄弟姉妹をサポートすることになりがちで、それは心身ともに大きな負担となります。

シニア総合サポートセンターの「総合身元保証サポート」は、老人ホーム入居時の身元保証だけではなく、入院時の身元保証・日常生活の支援・ご逝去後の対応まで、総合的なサポートをご提供します。

老人ホームに入居される方はもちろん、兄弟姉妹の方の身体的・精神的な負担も軽減され、双方にとってご安心いただけるサービスです。

同じ時代を共に過ごされてきた兄弟姉妹は、かけがえのない存在だと思います。しかし、高齢期は、自身に限らず兄弟姉妹も自分のことだけで手一杯になりがちです。

兄弟姉妹に過大な負担をかけることなく、お互いに安心して交流を続けていただくために、当センターのサービスをご活用いただければ幸いです。

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