お役立ちコラム

親戚の身元保証人になるにあたって、気をつけたいこと
実際の事例も交えてご紹介

昨今、ひとり暮らしのシニアの方は増加傾向にあり、令和2年版高齢社会白書によると、65歳以上のひとり暮らしの方は、平成27(2015)年時点で男性約192万人、女性約400万人とされています。

配偶者が亡くなり、ひとり暮らしを余儀なくされた方が増えているのはもちろんのこと、それ以外にも生涯独身の方の増加や止まらない少子化、家族・親族との関係の希薄化など、様々な要因が影響していると思われます。

そのようなひとり暮らしのシニアの方が、ある日突然、自身の「身元保証人」が必要になる場面があります。思いもよらないことで戸惑う方も多いでしょうが、さらに戸惑うのは、そのときに「身元保証人を頼まれる側(人)」かもしれません。

今回は、そのなかでも、実際に親戚の身元保証人を頼まれたという方のケースをご紹介します。

親戚の身元保証を利用したきっかけとは…?

Aさん(40代女性)は、ご主人と中学生・小学生のお子さんがいる4人家族で、家事や育児に加え、週3日のパート勤務もこなす多忙な毎日を過ごしていました。

ある日、母方の叔母(70代後半)から、突然電話がかかってきました。

叔母は5年前に夫を亡くし、子どももいません。Aさんが叔母と最後に会ったのは、叔母の夫の葬儀の時で、その後は年賀状のやり取りしかありませんでした。

電話の用件は、「自宅が古くなったので、売却して老人ホームに入居したい。ついては、入居時の身元保証人になって欲しい。」というものでした。

Aさんは、「身元保証人」という聞き慣れない言葉にとまどい、「何をすればよいのか?」と叔母に聞いたところ、「書類に署名と捺印をしてもらうだけで、特に何もすることはない。持病も無いし、とても元気だから迷惑はかけない。」とのことでした。

Aさんは、叔母と疎遠になっていたこともあり、簡単に引き受けて良いものか迷った末、「考えさせて欲しい」と伝え、電話を切りました。

その後、Aさんはご主人に相談しましたが「そんな重大なことを引き受けるべきではない。何かあったら責任を持てるのか?」と反対されました。

確かにAさんの日常は、家族の生活を守ることで精いっぱいでした。最近はAさんの両親も70代後半を迎え、身体機能にも衰えが見られるようです。先日、母親が大腿骨を骨折し入院・手術したため、お見舞いや自宅にいる父親の食事の準備などで、Aさんの生活は更に多忙となっていました。

しかしAさんは、すぐに叔母の身元保証人を断るのも気が引けたため、叔母が入居する予定の老人ホームに電話をして、あらためて身元保証人の役割について確認したところ、その内容は以下のとおりでした。

 

・入居者が入居費用を支払えなくなったとき、代わりに支払うこと

・入居者が病院に緊急搬送されたときの病院への駆けつけや、入退院の手続き、手術時の立ち会い

・病気の治療や介護等の方針を決めるときの立ち会いや同意

・逝去時の身柄引き取り

・施設退去時の荷物引き取りや費用の清算等の諸手続き

 

これを聞いたAさんは、やはり引き受けられそうもないと悩んでしまいました。すると老人ホームの担当者が、民間企業や社団法人・NPO法人などが、親族に代わって身元保証人を引き受けるサービスを提供していると教えてくれました。

Aさんは、いくつかの法人の資料を取り寄せ、叔母に話をしたところ、実際は叔母自身も、万一のときAさんに迷惑がかかるのではないか…と心配していたことが分かり、叔母は、法人の身元保証サービスを利用することに決めました。

また、叔母は、自宅の売却でまとまったお金ができたので、近いうちに遺言書の作成も検討しており、弁護士事務所が母体の当センターであれば、すべて安心して任せられると考え、まずは「総合身元保証サポート」を申し込みました。

その後、叔母は無事に老人ホームへ入居することができました。Aさんは叔母の様子を見守るため、自身の余裕のある時機を選んで不定期に老人ホームを訪ねています。自身が時間をとれないときや緊急時の対応は、当センターに任せられるため、ゆとりをもって叔母に接することができ、叔母と良好な関係が保てていることを喜んでいます。

全体のまとめ

今回のように、疎遠になっていた親戚から身元保証人を頼まれて困っているという事例は、比較的多くご相談を寄せられるケースです。

Aさんの例のように、いくら疎遠であっても、親戚の頼みというのはなかなか断りづらいものだと思います。また、一度親戚の身元保証人を引き受けると、親戚が病気で入院したり、何らかの事情で別の施設に転居したりする場合にも、継続して身元保証人を引き受けざるを得ないという状況になりがちですが、自身を取り巻く環境も変化する中で身元保証人を引き受けられない、あるいは引き受けても満足のいく対応ができない局面も出てくることでしょう。

余裕がない状況で身元保証人を引き受けていると、自身が動けない状況のときに対応を求められ、自身も親戚も困ってしまい、ひいては関係が悪化してしまうことにもなりかねませんので注意してください。

シニア総合サポートセンターの「総合身元保証サポート」は、一度の契約で、入院や転居など身元保証人が必要な場合に、生涯にわたって何度でも身元保証人を承ります。

また、緊急時における24時間365日対応の駆けつけサービスを含め、日常生活の支援からご逝去後の対応まで総合的なサポートを提供します。

少子化が進み、自分の両親の老後のことだけでなく、親戚の老後についても関わりを持つことになり得る今の時代において、自身の生活との両立を図るためには、法人の身元保証サービスを利用することも検討されてみてはいかがでしょうか。

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